葛飾区立葛美中学校で生徒答案用紙を誤ってクラウドに掲載、142人分が一時閲覧可能に

葛飾区立葛美中学校で、教員が定期考査の答案用紙の写しデータを誤ってGoogle Classroomにアップロードし、生徒が閲覧できる状態になっていたことが11月20日に発表されました。
個人情報保護の観点から重大な事故として、区教育委員会が詳細を公表しています。
※写真はイメージです。
142人分の答案用紙が一時閲覧可能に
11月18日午前8時12分頃、葛美中学校の教員が第2学年の定期考査の模範解答をGoogle Classroomにアップロードしようとした際、誤って採点前の生徒の答案用紙の写しデータをアップロードしてしまいました。
対象となったのは第2学年の生徒142人分の答案用紙で、全5クラス中4クラスの在籍生徒135人が一時的に閲覧できる状態となっていました。
教員の誤認識で一部削除できず
教員は誤ってアップロードしたことにすぐ気づき、データを削除しようとしましたが、全5クラス分を削除すべきところ、誤認識により1クラス分のデータしか削除できていませんでした。
約1時間20分後の午前9時30分頃、第2学年の生徒1人から「答案用紙がアップロードされている」との報告があり、残り4クラス分のデータが残っていることが発覚しました。
速やかな対応と拡散防止策
発覚後、学校は速やかに以下の対応を実施しました。
即座の対応
- アップロードされていたデータを完全削除
- 生徒が閲覧できないよう対応
拡散防止策
- 第2学年の生徒のタブレットを回収
- ダウンロードされたデータがないか全端末を確認
- データが残っている端末からのデータ削除を実施
保護者への説明と謝罪
学校は対象となった第2学年の生徒および全学年の保護者に対して、経緯の説明と謝罪を行いました。
さらに、全学年の保護者を対象とした臨時保護者会を開催し、改めて詳細な説明と謝罪を行う予定です。
再発防止策を徹底
今回の事故を受けて、以下の再発防止策が講じられます。
データ管理の見直し
- 答案用紙の写しデータの取り扱い方法を再点検
- データの処理手順等の明確化
全学校への指導徹底
- 教育委員会から区内全学校に対してデータの適切な管理について指導を徹底
デジタル教育環境でのリスク管理
近年、教育現場でのデジタル化が進む中、Google Classroomなどのクラウドサービスの活用が一般的になっています。
しかし、今回の事故は、便利なツールの使用には慎重な操作と適切な管理が不可欠であることを示しています。
特に個人情報や成績に関わる情報の取り扱いについては、より一層の注意と確認作業が求められます。
葛飾区教育委員会では、今回の事故を重く受け止め、同様の事故が二度と起こらないよう、データ管理体制の強化と教員への指導を徹底していくとしています。










