葛飾区の小中学校で教職員用PC、学習用タブレット4台が所在不明、水元小学校で7月に発覚後調査で判明

葛飾区は11月20日、区立小学校1校と中学校3校で教職員用業務端末およびタブレット端末計4台が所在不明となっていることを発表しました。
7月に水元小学校で発覚した紛失を受けて全校調査を行った結果、他校でも同様の事案が判明したものです。
※写真はイメージです。
水元小学校の引越し作業中に1台紛失が発覚
事案の発端は7月31日、水元小学校で校舎改築に伴う引越し作業を行っていた際、複数の教職員が共用で利用していた教職員用業務端末(ノート型パソコン)1台が所在不明となっていることが発覚したことでした。
学校と区教育委員会が捜索や関係者への聞き取りを実施しましたが、現在まで発見されていません。
全校調査で中学校3校でも紛失判明
水元小学校での事案を受けて区教育委員会が全校を対象に調査を実施したところ、中学校3校でも学習者用タブレット端末(予備機)が所在不明となっていることが新たに判明しました。
所在不明端末の詳細
- 水元小学校:教職員用業務端末(ノート型パソコン)1台
- 本田中学校:学習者用タブレット端末(予備機)1台
- 奥戸中学校:学習者用タブレット端末(予備機)1台
- 大道中学校:学習者用タブレット端末(予備機)1台
合計4校で4台の端末が所在不明となっています。
個人情報漏えいのリスクは限定的
区教育委員会では、個人情報漏えいの可能性について以下のように説明しています。
教職員用業務端末について
端末のローカル環境にはデータを保存しないルールを運用
最後に使用した教職員へのヒアリングで、ローカル環境に個人情報等のデータはなかったと確認
その後の使用履歴(ログイン履歴)もなし
不正侵入防止のためネットワークから遮断済み
学習者用タブレット端末について
学習用端末のため、児童・生徒の成績や出欠席状況等の情報は取り扱わず保存されていない
児童・生徒が作成した作品等のデータが保存されていた可能性は不明
不正侵入防止のためネットワークから遮断済み
各学校は既に警察に相談しており、引き続き校内の捜索を継続しています。
管理体制の見直しで再発防止
今回の事案を受けて、以下の再発防止策を実施します。
各学校レベルでの対策
- 端末の利用状況等を台帳で管理
- 最終退校する職員は端末保管場所の施錠確認を徹底
- 定期的な端末台数の確認
- 管理体制およびルールの徹底
教育委員会レベルでの対策
- 全学校に対して本事案および端末管理ルールの周知
- 定期的な端末台数確認の実施と教育委員会への報告義務化
デジタル化進展に伴う管理課題
近年、GIGAスクール構想の推進により、学校現場では大量のデジタル端末が導入されています。今回の事案は、これらの端末の適切な管理体制構築の重要性を改めて示すものとなりました。
葛飾区教育委員会では、今回の事案を重く受け止め、二度と同様の事案が発生しないよう、管理体制の強化を図っていくとしています。











