葛飾区のバルサアカデミー問題で第三者調査結果が公表、不透明な運営の実態解明へ

葛飾区は4月7日、バルサアカデミー葛飾校をめぐる一連の問題について、第三者調査委員による調査結果報告書を公表しました。
スペインの名門FCバルセロナを母体とするサッカースクールの運営をめぐり、区による特別扱いや不透明な経営実態が指摘されていた問題です。
問題の発端は無断での事業譲渡
バルサアカデミー葛飾校は2015年4月に開校し、運営主体は一般財団法人「キッズチャレンジ未来」でした。
しかし2024年9月、同法人が区に報告することなく、2023年3月時点で営利企業の株式会社アメージングスポーツラボジャパンに事業を譲渡していたことが判明しました。
これをきっかけに運営の実態が次々と明らかになりました。
区議会での追及により、赤字経営であったにもかかわらず、接待交際費が1000万円を超える年があったことが発覚しています。
トレーラーハウス月額2500円の賃料設定
区は2015年からキッズチャレンジ未来と、区営東金町運動場グラウンドの優先利用を認める協定を締結していました。
優先利用枠が独占的だった上、商業利用にもかかわらず使用料は区民と同額でした。
さらに区は、同法人の要望を受けて都立水元公園内にトレーラーハウスを設置し、事務管理棟やシャワールームとして月額2500円で賃貸していました。
区側はシャワールームを全区民が利用できると主張してきましたが、実際にはバルサアカデミーが独占使用していたとされています。
区長の深い関与と4億円超の税金投入
葛飾区の青木克德区長は、当時の副区長を発起人として派遣してキッズチャレンジ未来の立ち上げに関与していました。
FCバルセロナも2012年6月20日に「葛飾区が設立した法人であるキッズ未来」と区長に書簡を送るほど、区長が前面に出ていたとされます。
区は夜間照明、トレーラーハウス、人工芝などに総額4億6295万円の税金を投入していました。
第三者調査委員会による調査
2025年6月の区議会議員協議会での協議を踏まえ、区は第三者調査委員会による調査を実施することを決定しました。
調査委員は田中博尊氏、常盤政幸氏、三浦希美氏の3名の弁護士で構成されました。
調査内容は、バルサアカデミー葛飾校実施に至る経緯、キッズチャレンジ未来の運営、同法人からアメージング社への事業譲渡と両者間の関係、トレーラーハウスの賃貸借契約などです。
調査結果報告書が公表
調査結果報告書は4月7日に葛飾区のウェブサイトで公表されました。報告書本体と骨子がPDF形式で閲覧可能となっています。
関連リンク:バルサアカデミー葛飾校に関する第三者調査委員による調査結果報告書について
この問題をめぐっては、元区議による住民訴訟も提起されており、トレーラーハウスの適正賃料との差額を請求することなどが求められています。
原告側は、適切な賃料は月額約8万円と主張しています。











